天の岩戸(後半)

アマテラスが隠れた岩戸の前で、
一人の女神が、ニワトリの真似をして踊り始めました。
それを見た他の神様達は、大笑い。
これは、神様達の作戦でした。


外から聞こえる賑やかな声を不思議に思ったアマテラスは、
岩屋の戸を少しだけ開いて、
外の様子をうかがいました。


それを見たある神様は、
「あなたよりも、もっと立派な神さまがいます。」と言って、
アマテラスの前にさっと鏡を差し出しました。
そこには、キラキラと光り輝く美しい神さまが映っていました。
アマテラスはさらに身をのりだして、
鏡をのぞきこみました。


すかさず、
岩屋の戸のわきに隠れていた神様がアマテラスの手を引っ張り、
岩屋から連れ出しました。


山も川もふたたび輝き始めました。
めでたし、めでたし。(完)


高千穂には、
神様にまつわる舞を夜に踊る「夜神楽(よかぐら)」があって、
全部で33番あります。
ダイジェスト版で踊る時にピックアップされる主な話は、
天の岩戸と、
アマテラスとスサノオの両親である、イザナキ(父)とイザナミ(母)の話です。